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プロ棋戦 アーカイブ

2007年01月15日

昨日のNHK杯

依田紀基と溝上知親のNHK杯昨日のNHK杯、面白かったですね! いえ、大好きな依田九段が出てたからってだけじゃなくて^^。

まあ 最後の王銘エン九段の煮え切らない形成判断はちょっと苛っと来たけど、本当は王銘エン九段もちゃんと数えながら「それでもどちらとも言えない」という曖昧さだったんですね。「はやく数えろよっ!」とか思っちゃいましたよ^^。

とくに面白く感じたのが左図の局面。

今、依田九段がハネ出したところなんだけど、ここで黒は切るのと下がるのと両方あるという解説。そして Kombilo でも確かに同数くらいあるんですね(私のデータでは切りが102でサガリが96)。

む~。

切ると白はハネ出した石は捨てて打つんですよ。つまりすっごく単純に言えば切っても切らなくても隅は黒地。でも切らない場合もすごく多い。

まあ切らない場合一般には白継ぎになりますね(昨日の対局は手抜き)。その継いだ瞬間が愚形に過ぎるし、さらに黒から頭を跳ねるのがいかにも「ヤッテソウ」な感じ。そんなこんなで継がないのもあるんだろうな。

私ゴトキの碁では、四の18にハネられるまで手抜きということはほとんどありません。そこまで手抜きしたなら、相手のハネにも手抜きすると思います。そこを伸びて、ハネ出して、そして相手が切らないのでそこで手抜き。

今度ぜひ使ってみたいと思います(^^)。

2007年02月01日

棋聖戦第二局。

今日からだというのを忘れていて、打掛の図を20秒みただけだけど。

棋聖優勢なんでないかと…。少なくとも俺にはもう打てない。

2007年02月02日

棋聖戦第二局、小さな感動。

小さな感動棋聖戦第二局が終わりました。

棋聖が圧倒的有利なんじゃないと1日目の終りに書きましたが、当然のように「まだまだ」な碁だったようですね。

で、この一局、延々「目無し目無し」の碁を繰り広げてました。こういう碁はわかりません…。

ただ、左の図に挙げた犬の顔にしたところ。これね。ちょっと感動したというか、刺激を受けました。

白がケイマを打って黒にコスまれたところ。それで白が犬の顔に備えたわけですが、これがもう形からみれば「あったりまえ」な手なわけです。私は百局打てば百局ともノータイムでここに打ちます。

但し、実戦は右下方面で戦っていることもあり、お互いに「反発」がどうなってんのかはすごく読まなきゃならないところ。反発喰らってよしんば「フリカワリ」を選択せざるを得なくなったら、そのフリカワリも含めて地合の計算なんかもしてるんでしょうね。

実戦は小考してここを打ったんですよ。

私の場合。ここで犬の顔に打って負けたら素直に諦めます。ここで形を打って負けるということは、既にその前に負けていたんだと思うから。

つまりそういうところが私の碁には粘りがない。そういう「粘り」がないから、対局が面白く感じなかったりもするんでしょうねえ。

そういう面、もうちょっと伸ばして行かなくちゃならないのだと、刺激を受けた一局でした。

2007年02月03日

田尻新初段の碁を並べて見た。

田尻悠人新初段シリーズ週刊碁に載っていた田尻悠人新初段と石田芳夫九段の碁を並べてみました。

新初段シリーズってのは面白いですよね。とくに、後に強くなられてから新初段シリーズの碁なんて目の前で並べてみると面白い^^。これまでも孔令文五段や巻幡多栄子三段の「新初段シリーズ」を本人に検討してもらったりしました(^^)。

また、最近の新初段シリーズは二子が多いみたいですね? プロ同士(厳密に言えば違うかもしれないけれど)の置碁もそう見る機会がない。新初段とは言え、私ゴトキはどうやったって勝てない^^。そんな人が二子置いて打つ姿も興味深い。

で、実戦。

週刊碁にもあるように、序盤が「なんでだろ」って感じ。中盤もなんとなく見ていて共感を覚える(ごめんなさい)ところで謝ったりして「お~。そうなんだよ。ウワテにはそう打ってしまうよな!」。

思い切り親しみを感じそうになりつつ終盤。石田先生の失着に関するコメントを見てはたと思いつきました。

むむ。私ごときじゃあここまで疑問手を打ったり、変なところで謝ったら途端に逆転されているはず。でも終盤まで逆転の手が残ってるってのは凄すぎないか?

プロに二子なんてはるかな夢の私ですが、勉強になりました^^。

2007年02月14日

武宮宇宙流にはいつも驚く。

ぜったい考えない手先日。月曜日の教室で珍しく棋譜解説をしました。

取り上げたのは、簡単そうですっごく難しい武宮先生(笑)。平成12年12月7日、十段戦敗者復活戦準決勝の棋譜でした。

これ。まあ武宮先生らしいと言えばそうなんですけどね。私にはこの黒15(12の十六)は絶対打てないな。というか、考えもしない。

「先生、この手を武宮先生じゃなくて私が打ったら『ば~か』って思いませんか?」と質問してしまった^^。

ここに打つのは「保険を捨てる」意味がありそうですよね。相手にもう「きっちり確定地にしてくださいね!」と言ってる。模様碁というのは「打ち込ませて攻めて得する」のが基本だけど、ここまで相手に固めさせては「攻めて得する」じゃあダメですよね。「入らせない」くらいの発想じゃないと無理そう。

また、棋譜を見て貰いたいんですけど黒27のオシも凄いですよね。黒27とオシ始めたら、白62までが相場進行でしょう。でもこれを平然と「相場ですね」とは絶対言えない。

ただ、ちょっと安心したのは黒83。

どんな手だったかは棋譜をご覧下さい(^^)。だいたい一度並べてみると覚えられるという意味では、まあわかりやすい棋譜だったのかな^^。

2007年02月16日

第6回 ゴールデンレディース

2月24日に行われるゴールデンレディース公開早碁対局。

なんか狙ったかのようなメンバーなんですよね…。

対局するのは青木喜久代八段と矢代久美子五段。解説が小林千寿先生で聞き手は大沢奈留美三段。記録が巻幡多栄子三段と中島美絵子初段。

小林千寿先生は千寿会でもお世話になったし、私に棋譜覚えの楽しさを教えて下さった先生。やっしー&まっきーは今の教室の先生だし、大沢奈留美三段は一度代打で教室に来て下さった。弟さんもなんどか教室に来てくれたことがあったな。

中島初段には何度か強引に声をかけているし。そうそう、日本棋院ネット対局場のソフトウェア、私の秒読み係は中島先生だし^^。

えっと、一昨日くらいにこの企画を知ったんですが、申し込み締め切りは2月8日(笑)。「こりゃやべえぞ」と大騒ぎしているうちに、なんとか入場券ゲットとなりました(^^)。

尚、当日は上述の6名による指導碁も行われます。一応指導碁希望にはしておいたんだけど、青木先生以外、誰にあたってもちょっと恥ずかしいかもしれないんですけど^^。

# 尚、チケット獲得ならなかった方。数枚ならチケットが手元にあるかもしれません…

今更棋聖戦第三局。

2月19日号の週刊碁。一面からの特集が棋聖戦第三局でしたので、遅ればせながら棋譜を覚えてみました(棋譜はこちら)。

囲碁を始めたのが山下敬吾が棋聖になった頃。とってもお世話になったのが小林覚九段ということでどちらも応援しにくい私^^。今回はあまり棋譜を並べたりもしてないんですよね。

で、この碁。実際に並べてみると、やはり下辺が結構面白かったですね。あ、そうそう、それに山下棋聖は最近似たような布石を近日内で打ってくれる感じもあって、どこで変化するのかとかも面白い。

中盤、左辺の黒に白が詰めたところからの展開。週刊碁によれば

しかし山下は脅えるどころか(略)最強の反撃
とあります。

そっか!

私はここ。「普通のサバキ」と思っていました。でもこれ、左下方面とかの具合もあって、全局的に見れば「最強」なんだなあ。

当たり前なんだけど。覚えてみるといろいろ勉強になる棋譜でした(^^)。

2007年02月18日

治勲流炸裂のNHK杯

面白い碁でしたね(^^)。普段はああいう大石攻め合い形になるとつまらなく感じるんだけど、今日のは面白かった。
まずチェックしておくのはやっぱり高尾名人・本因坊の解説ですかね。もう序盤からノリノリで、「高尾先生、なんか良いことあったのかなあ」と^^。高尾先生のノリは結局最後まで衰えることがありませんでした。

碁の方は先に書いたように地の治勲十段に模様の羽根九段がトリカケに行くような展開。「ここで地でも行けそうだったから地にかわるべきだったかな」と羽根九段。最後は黒を攻めるのに使っていた壁が攻め合いとなっての羽根九段投了。

検討も結構長かったんだけど。

左上の「切りがあるのにカケ継いできたから頑張った」という治勲先生の言葉はどこまで本当でしょうか(笑)。ちょうど羽根九段が「地にかわっておくべきだったのか」と思ったところで、まさに勝負所でした。

いや~、今日の碁は保存版にしちゃおうかな♪

2007年02月20日

棋譜覚え

棋譜を覚えるとき、MultiGo を使っているというのは何度も書きました。

最近、どうも碁盤に並べて覚える方が早くなってきたようなのですが、PCの前にいると同時進行でいろんなことができますし…。

趙治勲のシノギ

で、棋譜を覚えるときって、自分なりに納得しつつ並べていかないと覚えられません。だから私はコメント欄にどんどん自分なりの解説や疑問点を書いていく。

覚え終えて面白い棋譜だと、ウワテの方に送って指導を受けたり、あるいはシタテの方に送って参考にしてもらったりしています。一応疑問点なんかは先生やウワテの方に尋ねてから書いているので、それなりに参考にして下さっているようです^^。

上の図は、先日記事にも書いたNHK杯。趙治勲十段と羽根直樹九段。
並べてみても面白かったです(^^)。

棋譜の欲しい方は棋譜でーたべーすに登録されていました。

2007年02月22日

三劫無勝負を並べてみる。

そういえば無勝負になった碁を並べたことがなかった気がします。

って、本当は昨日、武宮正樹九段対土井誠八段の110手までの棋譜を拾って^^、それでその続きを探していてたまたま無勝負の碁を見つけただけなんですけどね。

と、いうわけで、ここに KiFLA を使った碁盤を掲載していたのですが、なんかどうも私の頭が悪くてうまく設定できないので外しました^^。なんでかなあ。前のサイトではできたのに、すっかり忘れてしまっているぞ…。

FireFox では背景なしで表示され、IEではそもそも表示されなかった。パス指定の問題かな。

棋譜中にコメントも入れていたんですが、それは要するに序盤は土井誠八段が「教科書」風の碁を展開していたなあという話でした。

2000年、棋聖戦最終予選の碁で、長谷川直九段と土井誠八段。棋譜は棋譜でーたべーすにあります

そういえば。たまに終局前の半コウが3つ4つあるのを見て「三劫無勝負だ~」とおっしゃる方もいらっしゃるみたい^^。まあわかんないですよね~。

三劫無勝負はあくまでどこのコウも譲れず、こりゃ勝負がつかんと双方が合意した場合に無勝負です(^^)。

2007年02月24日

棋聖戦終了。

棋聖戦第四局個人的にどちらも応援しにくかった棋聖戦が終わりました。並べたのは今のところ第三局と最終局。

この最終局。ずっと山下棋聖が優勢だったかと思ったんですが如何だったでしょう?

終局後の王銘エン九段の解説では図の切り違ったあたりからちょっと良くなったのかという話もありましたね。山下棋聖は「中央が厚くなって打ちやすくなった」と。

  • 黒39で右辺を伸びたのに、まだ白からソイ返す(?)ような手が残っていたこと
  • 黒61のシチョウ当たりから連打して、外を固めつつ隅のアジを見たのに、白手番で堂々と隅を取られてしまったこと
  • せめて互角でなければならなかった中央のせめぎ合いも、ずっと白からアジを見られていたこと

というようなことが印象に残りました。他にも「手」に関して言うと、先の「ソイ返し」みたいな手など、印象に残るものが多かったです。

尚、山下棋聖は天元戦でも旧小林流に対して「面白い仕掛け」がありました。ぜひとも『山下敬吾の小林流研究ノート』など出して欲しいものです(^^)。小林流は未だに人気のある布石で、よく打たれていますしね。対局直後のインタビューでは「成算があってやったわけではありません」なんて言ってましたが、たぶん三味線ですよね。

それにしてもヘボが言うのは失礼なのですが、山下棋聖強くなった印象があります。棋聖が大場に回れば急場っぽい場所での読みに絶大な自信があるように見えるし、あるいは打ち込んでいけばどうやってもその打ち込んだ石のアジを消しきれないように見える。

囲碁を始めた頃にちょうど棋聖位を奪取して頭角を現わし始めた山下棋聖。さらなる進化を期待します。

2007年02月27日

並べてみた依田九段の半目勝ち

対局は一昨日になりますが、NHK杯の依田九段と張栩碁聖の碁を並べてみました(棋譜でーたべーすで棋譜を見る)。

そういえば以前。作り碁って並べられなかったですね。手数が長いし(笑)、どちらが優勢かわかんないと攻守悪手の判断ができなくてメリハリがつけられない。最近はちょっと棋譜並べ能力が向上したかな~^^。

左下の定石。「あの定石知らなかったよ~」と、とあるプロ棋士に問えば「ああ、張栩先生が結構得意にされてるんですよね」と。なるほどなあと昔訳した Kogo's Joseki Dictionary (Kogo's Joseki Dictionary に関する過去記事)を見てみると、依田先生のオオゲイマは薄すぎてダメと切り捨てられてる(笑)。Kombilo を見てみるとそれなりに実戦はあるんですけどね^^。

依田先生が下がったあと、実戦は張栩碁聖がツギを打ったんだけど、「地からすればカケツギたいんだけど、上ツケが打てなくなるんですよねえ」と。「(実戦のように)結局白が取りきることになるので、一応黒は足早だと言われてます」。

「おお、俺の互先レベルだときっと誰も知らないから、絶対勝たなくちゃいけない対局の時(いつ?)は試してみようかなあ」。「まあ、必然の着手なんですが、どこかで間違えるんじゃないですか?」。ふ。ばれてーら。

あと、序盤から中盤にかけては、「黒から打ってもそこは薄いんだ」という張栩碁聖の「狙い」が見えたようで、並べていてすごく楽しかった。依田九段も「薄いって言われてもこう受けないと碁にならねえ!」って感じで受けてたし。その辺の対話が楽しかったなあ。

ヨセも、単に大きいところじゃなくて、「後の狙いのある大きさ」(まあそれを「大きい」と言うわけですが)を主張し合っていて、すごく勉強になった。

依田九段、すごく強くて独特の手も打つ先生だけど、実は棋譜並べにすごく適してる先生なんじゃないですか^^? 私、いつも依田先生の棋譜を並べると「感動した」とか「勉強になった」とか言ってますね。

2007年03月09日

わからなかった十段戦^^。

十段戦第一局日本棋院のネット対局場でも中継されていた十段戦。

む~。これ、見ているときはぜんぜんわかりませんでした。趙治勲十段の仕掛けに山下敬吾挑戦者が厳しく応じようとする展開だったと思うのですが、結果はまるで去年の十段戦のような感じ…。

一応並べたんですけどね。「発見」はあって、それはそれで楽しかったんだけど、この碁自体がよくわからない。実戦進行からすると黒15のサガリが遊んでしまってるの?

黒19、私ならノビだけど、厳しくハネたのがむしろ調子を与えたの?

わかんない(;_;)。囲碁将棋ジャーナルと、週刊碁が楽しみです。

2007年03月10日

CSK杯終了を知らなかった…

今日の日経夕刊。「芸文余話」というコーナーに「小学生に囲碁、企業が支援」という記事がありました(執筆者:編集委員/木村亮)。

その記事を見て驚いたのは(CSKが)「普及に全力を注ぐためにCSK杯の休止も決めた」という一文。

が~ん。CSK杯終了を知らなかった。いや、業界の人に尋ねると「俺は去年の梅雨頃に知った」と言ってたから、知っていたのに忘れちゃっただけかもしれない。

CSK杯と言えばさ。第2回の沖縄大会。加藤正夫先生もいらっしゃるときに、依田九段・結城九段の三勝ずつで優勝したよね~。碁を始めて間もない頃だったから「なんだ、日本の碁も弱くねえじゃん」なんて思った^^。

日経の文章は「今後の(普及)活動に注目したい」と結んでいるんだけどさ。おやじな囲碁ファンとしては「そうか、休止だったか」のショックの方が大きい。

尚、文中に示されている「囲碁の教育効果」ってのは、あまり前面に出してもしょうがないことだと、個人的には思ってる。言ってみれば人間が行うほとんど全ての行為に「教育的効果」があるんじゃないかと思う。

CSK杯の休止は企業活動の範疇だから外からは何も言えない。でも「普及活動に全力を注ぐ」ってのは、要するに「経費削減」の言い訳にも聞こえてしまう。いや、書いたように企業の判断だから、やめるのは自由なんだけど、そこに「普及活動に全力」とか言われると、むしろ気持ちが悪いってこと。

もうひとつ本記事で気付いたこと。

CSKグループの研究期間に CSK-IS というのがある。この企業が「普及活動」に協力している。CSK-IS の社長は日本棋院の理事も務めている。

そして「囲碁の教育効果」をPRする川島隆太東北大学教授は CSK-IS の理事も務めているとのこと。

なんかこの記事を「今後の活動に注目したい」というふうに読めないのは、ひねくれているのかな^^。

2007年03月12日

十段戦第一局、山下敬吾の敗着は。

山下敬吾の敗着
【 敗着は黒21 ? 】
とても気になっていた先日の十段戦第一局。

並べてみて見て、「調子」を求める着手の数々を大いに楽しませてもらいました。ただ、山下敬吾棋聖の敗着がわからなかった。趙治勲十段が打つ手に対して「そこまでやらなくちゃいけないか?」と思ったりしたんだけど、まあプロとしては当然の反発をしながらの進行。どちらの手も「ほお、なるほどなあ」という感じ。前の記事にも「わからなかった十段戦^^」と題して投稿してあります。

だからとても楽しみにしていた週刊碁。週刊碁の記事によれば「局後、石田九段と片岡九段が突き止めた黒苦戦の原因は、黒21にあった」とのこと。

黒21で、黒23(黒7の下)と引いておくのが冷静だったと。週刊碁には引いた場合の変化図も掲載されています。なるほどなあ。

私は黒19で、むしろ跳ねない変化を考えていたりしたんだけど、そういう変化は囲碁将棋ジャーナルでも、週刊碁でも扱われていません(笑)。黒19のハネは当然ということなんでしょうね。黒21を引く変化は考えなかった。いかにも自然に見えるもの。

陳腐な物言いだけど。碁って、面白いっすね(^^)。

2007年03月18日

面白かった NHK 杯決勝戦

趙治勲十段、70個目のタイトル獲得で終了した NHK 杯。準決勝でちょっと不本意な勝ち方(?)をした趙治勲十段の仕掛けが冴えた碁でしたね。解説も面白かった。

NHK杯決勝
【 打ち切りますね? 】
白10だか黒11だかの段階で、解説の武宮九段がおっしゃった「既にこれまでにない碁ですね」という言葉。見ているときは「本当かなあ」なんて思いつつ、Kombilo で調べると確かにない。

下辺も「これはもう打ちきるしかないんじゃないか」という形になったときに的確な解説。「これはもう全部打つしかないですね」。

あるいは武宮先生も大いに驚いた右辺の二段バネ。「なんかあんのかよ!」という気持ちを、武宮先生の解説が代弁してくれた。「ほう、そう行くんですかっ!」と。それを聞いて「なるほど、趙治勲の仕掛けか!」と、驚きを共有しつつ、碁がわかったような感じになりました。

図をたくさん作って変化を読み切らないとわからない碁もあれば、今日のように「趙治勲の作戦」ということで、変化図云々以前の発想を楽しむ碁もありますよね(^^)。

むろん、武宮先生が図を作らないというわけではなく、終盤の中央。趙治勲十段がアテコミを打った瞬間に「ああ、そうか」とさらさら並べてくれた図は参考になったし大いに感心した(^^)。

準優勝だった結城九段にしても、右辺を決めるタイミングが云々されたくらいで、とくに失着というのもなかった様子?

役者の揃った面白い決勝だったように思えました。

2007年03月23日

早碁とそうでない碁の基準とは。

NHK杯を初めて見たような頃。

「一手30秒以内」と聞いて「ふむふむ」、「但し途中1分単位で10回まで…」を聞いて「そんなもんいらんやろー」と思ったりしたものでした^^。

ずっと30秒以内で打ってくれれば半端な待ち時間もなく、さくさく碁が終わってくれる。「全くNHKは視聴者の気持ちを理解してねえな」なんてことすら考えてた(苦笑)。

でも碁がわかるようになって、「理解してねえ」なんてこと、思わなくなった。自分でも「読む」ことの大事さを理解して、さらに「読むことができる」ようになってきたってのもあるんだろうな。そうなってみて初めて読みの量が考慮時間に(ある程度)比例するということがわかるようになる。そしてNHK杯が「確かに早碁だ」とわかるようになってくる。

明確な基準ってのはわかんないけれど、まあ3時間未満の碁が「早碁」なのかな。

余談だけどNHK杯。考慮時間の連続消費ってかなりどきどきはらはらしたりしますよね(^^)。一体何を考えていて、さらにどういう手が出てくるのかすごく緊張します。そういう緊張によく応えてくれると個人的に思うのが、趙治勲先生と依田先生。

個人的な気持ちの流れで言うと、碁を始めた頃はとにかく「長い碁」が嫌いだった。ちょっと打てるようになってくると、今度は短時間の碁が凄くいやになりました。

今も時間の短い碁はあまり好きじゃないけれど、でもそれなりに楽しめるようになったかな。

自分で打つときは前も書いたように、作り碁なのに持ち時間を5分しか消費していなかったりするわけなんですけどね^^。私レベルではだいたい自分の考慮時間20分くらいが適当な碁なのかと感じていたりします。

あ、さらに余談。

私が大会に出ると持ち時間は40分。で、強い人の大会になると持ち時間が50分になったり60分になったりしますね。

私なんかは持ち時間が3時間あれば、それはすなわち「無駄」(苦笑)。でも強くなればなるほど「時間に応じた碁」を見せてくれるようになったりもします。

囲碁を「打つこと」よりも、囲碁を「鑑賞すること」が好きな私。それで、早碁よりも長い時間の碁を好むのでしょう。

2007年03月27日

ちょっとわからなかった第6回春蘭杯決勝第二局

わからないんですよ、123手で終わったチュンラン杯の第二局。

左上の分かれが白悪そうなんだけど、左上で部分的に誤算があったのか、それとも原因はその前にあるのか。昨日、とあるプロ棋士に尋ねようと思ったら「まだ並べてない」とあっさりふられちゃったし^^。

棋譜は棋譜でーたべーすにもありますので(棋譜)、どなたか教えて頂けたりはしませんでしょうかね^^。

と、言いつつ、Kifla のテストでもあります^^。

2007年03月30日

新年度の火曜教室は歴代本因坊の碁。

新年度4月からの火曜教室で使う棋譜は「歴代本因坊」。6月には加藤先生も登場したりします。

で、最初の週は道策と道悦。この時代の碁は並べたことがほとんどないんだよなあ。

私が囲碁の家庭教師をお願いしていた頃、先生に言われました。「古碁はとにかく深い読みが入っているから難しいかと思います」。その台詞以来、ほとんど古碁を並べてない。一時流行した秀策はいくつか並べたけれど、それ以前となると「癖」を感じて並べにくくてしょうがない。

たとえばこれが第一週の棋譜。

打ち始めが右下なのはまあいい^^。まあいいけど、なんか機械的に低いカカリ+二間低バサミってのはなんなんだ。「当時はこんなもんなんですか」と、F先生に問えば「そうですね。高いハサミとか高ガカリすらないですもんね」。

打っていく順番も、最終的に「現代的な相場」になるものの、「なぜいまそこなんだ」がすごく難しい。最近、馴染める棋譜なら十分とかで覚えちゃうんだけど、この棋譜は結構かかったなあ(;_;)。

さすがに並べ終えると「なるほどなあ」と思いはする。でも普段の棋譜並べよりも「?」の出現回数がはるかに高いのでした。

む~。難しい^^。

2007年04月01日

大和証券杯決勝大盤解説会

a premium for 2nd daiwa securities cup (igo tournament)第2回大和証券杯決勝の大盤解説会に行ってきました。左は入場時の抽選でゲットした扇子。大和証券側の意向で空くじなしだったそうで、お得気分(^^)。お金ができたらお付き合いするね^^>大和証券。

決勝の結果は、皆さん既にご存じのように王銘エン九段がこの日の一局目も勝って二連勝で優勝。局後の検討に出てこられた依田九段(準優勝)も「この碁は銘エンさんの名局でしょう」と。冗談めかしつつ「ぼくが思っていたよりも王銘エン九段は強かった」と^^。

王銘エン九段は「ネット対局だと気兼ねなくぼやけるので、それが良いのかな」。知らなかったんだけど、相当にボヤキで有名な先生らしいですね^^。

それで気付いたんだけど、自分でもネット碁を打っているとなんだかんだとボヤキを入れているなあ^^。「なんだそれ」とか「それ、やばいじゃん」とか。相手の緩着を見ると時に立ち上がって踊ってみたり^^。

ま、私の場合はそのぼやきが往々にして集中力を散漫にする原因になったりしているので、「ボヤキが入れられるので打ちやすい」なんてことにはなってないんですけどね^^。

大盤解説会の後は、某同好会の集まりに参加させて頂きました。オーチンハラショーなゲストもいらしたんですが、それはその同好会の方がどこかに書かれるのでしょう。相当大騒ぎさせて頂いたんで、内容紹介はその同好会の方におまかせ。ども、ありがとうごうざいました>件の同好会の方々。

碁を見て飲んで喰って。それでもかなりはやい帰宅ではありました(^^)。

2007年04月03日

やっぱ令文さんは知っていた。

「王銘エンさんに投票してた人、少なかったよね」「ええ、ちょっと少なかったですね」「ちょっと? だいぶだろ~」とは大和証券杯大盤解説、片岡聡九段と中島美絵子初段の会話。

「片岡さん、そんなこと言ってたよ」と言えば「そこまでダメ詰めますか。でもファンとしてはそういうのも面白かったんでしょ?」ってのは私と令文先生の会話^^。

昨日から教室は新クールが始まりました。九路の人(新たに始めた人)も何人かいらしてたな~。

で、これまで何人かに尋ねて「見てません」とあしらわれた春蘭杯決勝第二局。ややびびりながら「春蘭杯の第二局さあ」と、(一応)問うてみた私。

「あ~あれ。並べてはいませんがネット対局場で見ましたよ」と孔令文六段。お~、さすが「六段」じゃん。そういえば「金稼いで六段になるようなときはちゃんと言ってくれなくちゃなあ」「それはちょっとなんか言葉が悪いような気がしますが…」なんて会話もあったっけ。

「コウからまずかったの。その前がまずかったの」と問えば「なんか構想からして失敗してたんじゃないですかね。画面からやる気のなさが伝わってきました」と^^。

ちょっとすっきりした。どもありがとございました>孔令文六段(^^)。

2007年04月06日

十段戦第三局右上の布石

十段戦第三局。

最近、夜はなんか適当なアカウントでネット碁を打つことが多いんですが、どうも風邪を引いたみたい^^。なので対局を諦めて第三局の棋譜を覚えました。

左に掲載しているのは24手まで。

この定石。とても恥ずかしく感じているんですが、私、知らなかったのです。白16の継ぎは無理としたものかと思ってた。

最近たまに置碁なんかでは「模様碁」なんかも試すけど、基本的に地が好きな私。実戦の定石はなんか白がよく見えてしまうな…。

なんだか日本棋院のネット対局場でも、実戦の定石を中心に変化図なんかが示されていたんですよね。で、Kombilo で検索しても確かにこの定石もあるみたい。

まあ本局実戦のように、上辺に手が残らないわけでもないみたいで、白が良いというものでもないみたい。ただ、今の私はこう打たれると黒を持って手もなく負けるでしょう…<まあ三連星を打ちませんが…。

今週末にでも、ちょっと今日の定石を勉強してみようと思います。

2007年04月09日

攻めの名局?>李昌鎬-梁宰豪の電子ランド杯

日本棋院のネット対局場で見つけた電子ランド杯の32強戦。対局は李昌鎬と、(読めない)梁宰豪。

(日本棋院二階で)初段になった頃、とにかく韓国の碁ってのが大嫌いだったんですよね^^。「とにかくやる」というスタイルしか理解できなかった。

ところが左の『李昌鎬の中盤戦略』を読んで、それが凄く納得できる本だったんですよね。かつシンクロニシティなのか、当時周囲でしばしば「この手を李昌鎬が見つけて…」という話をよく耳にした。反省しましたよ、私^^。韓国碁を「イケイケだけ」と感じてしまったのは、私に力量が大いに不足していたから。もちろんそれでも「そこまでやんのかお~っ?!」って碁は多く見かけるけど、李昌鎬の「やってやる」の形に理由が見えるようになってきた(当社比)。

以来、他の棋譜に追われておらず(なんやそれ)、そんなタイミングで李昌鎬を見かけると取り敢ず並べて見る。それで並べた今回の棋譜。

む~、これ。「攻めの名局」ではありませんか。いや、相手の方が弱いのかもしれないんだけど、それにしても序盤右下の折衝から李昌鎬が全部主導権を握っているうちに碁を終えた感じがある。私の言う攻めなど、やっぱり「攻めるフリ」に過ぎなかったのだなぁと改めて感じた次第。

ちょっとこれ、聖健さんか令文さんに聞いてみたいと思ってます。棋譜も上がっていますから、ぜひ並べてみて、他の方の感想なんかも聞きたいな^^。

尚、私は置碁でよくこういう展開になります^^。レベルは全然違うんだけど、私がこの棋譜の白なら、少なくとも3回投了しています^^。

2007年04月15日

宇宙流ダンス

cosmic takemiya dances cosmic dance.
【 週刊碁4月23日号 】
※ クリックで拡大表示します
第二十回世界囲碁選手権・富士通杯の大盤解説に行ってきました。解説は王銘エン九段。王銘エン先生らしい解説で、大いに楽しめました。

左は明後日発売(日本棋院では土曜日から売っている)週刊碁。武宮先生の掲載されている武宮先生のダンスシーンを見て「こりゃあ絶対だな」と先生のサインを頂いてしまいました^^。富士通杯はこういうミーハー心も満足させてくれる^^。

お話しさせて頂いた先生(時間順):
・重野由紀二段
・孔令文六段
・小林覚九段
・武宮正樹九段
・張栩九段

一番長くお話しさせて頂いたのは小林覚九段。「強くなりましたか」と問われて「あうあう」としか応えられなかった^^。

結城聡九段、お話はしなかったのですが、足早に市ヶ谷駅地下に消えていく姿は印象的でした…。

意外に感じたのは大盤開設後の抽選会。抽選会をきちんと見たのは初めてだったのですが、あれ、結構感動するんですね^^。「月曜日も見に行くぜ!」の思いを強くしたり。

尚、抽選会は基本的に対局する棋士が抽選を行い、各シード選手枠のところを埋めていきます。依田先生の抽選番では係の方が「依田先生はお帰りになりました」。依田先生の「帰り」は、既に結構「ネタ」化しているので場内も少し沸きましたね。

でも実は、依田先生。対局後に一時帰宅されただけで、また棋院にいらしてたんですよね~。一階ロビーでお見かけしました。原幸子四段に「もうちょっとはやくくれば間に合ったのにね」なんて言われてました^^。

欧米系らしい囲碁ファンも観戦に来ていましたが、ロビーでは「おお、依田紀基がいるぞ!」風。勝手な思い込みで「どうだっ。日本には依田紀基がいるんだぜ」と、なぜか誇らしい気分になったのでした^^。

2007年04月16日

富士通杯上位者予想。

何も言うことはない。うん。

20回記念の富士通杯はスゴイことになった!

2007年04月23日

よーだ応援モードを盛り上げる。

Yoda, such young.
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クドイんだけど、高尾先生と依田先生、どちらも大好きな棋士。

棋譜を並べてはじめて泣いてしまったのは高尾先生の棋譜^^。そして依田先生の棋譜は、いずれの譜であっても「依田先生だっ」という満足感のようなものを感じます。

そんな二人が対戦する本因坊戦。良い棋譜が残ることに間違いはないから、とにかく二人に感謝の気持ちを持ちつつ、そして黙って「鑑賞」していようと思ってました。ところが土曜日の囲碁将棋ジャーナルですよ。依田先生の「勝たなくちゃいけない理由があるから勝つ」発言ですよ。

むぅ。そこまで態度を鮮明にされるのなら、こちらも応援してみたい。むろん高尾先生には高尾先生の心構えなんかがあるんだろうけれど、目の前で(っつってもテレビだけど^^)「理由があるんだ」と宣言されては応援したくなる私も人の子^^。

そんなわけで「よーだ応援モード盛り上げ企画」ですよ。一度きりの企画かもしれないけど(笑)。第一発目は先日日本棋院で購入した絶版書籍『21世紀の旗手 ~依田紀基、タイトル獲得への歩み』。

平成九年に書かれた本書。そのはしがきで依田先生はこう書いています。

今本書を手に取りページをめくると、各局とも鮮烈に記憶が蘇ってきます。棋士にとって棋譜とは己の分身でもあるわけで、後悔、無念も含めて愛着は尽きません。一つはっきりしていることは、私はまだ相当なヘボだということです。それはまだまだ強くなれるということでもあり、その可能性を信じて己を鍛えていこうと思っています。
幸いなことに私は碁が大好きです。碁に無上の喜びを感じています。私の打碁を通じて読者の皆さんと少しでもその喜びを共感、共有でき得れば、棋士としての幸せこれに尽きるものはありません。

どっすか。格好良くないっすか^^。

いや、まあさ。棋士の人が碁について語ればそりゃ格好良いのは当たり前。そりゃわかってるつもり。でもやっぱりこう、ほら、手元にある本からこう語りかけられたら「いえ~すっ」とか言いたくなるじゃないですか(笑)。

と、よーだ応援モード盛り上げ第一弾。私はこれでだーいぶと応援モードが盛り上がりました(笑)。

2007年05月03日

大和証券杯優勝予想

過日、決勝大盤解説会に行ってきた大和証券杯。「大和証券杯ネット囲碁レディース」という大会も設けられ、いよいよ決勝トーナメントが始まります。

日本棋院も「優勝予想クイズ」をやってます。

私は矢代先生に投票。一回戦が加藤先生だというのがキツイ感じなよなあ。いや、「負けるんじゃなかろうか」という意味じゃなくて、優勝候補同士があたってしまったなあと。

ちなみに日本棋院。投票をリアルタイム表示しています。「ちょっとだけ」IT度合いが進歩したのかもしれませんね^^。

大和証券杯優勝予想

2007年05月17日

ゴチャる碁は嫌い!

ごちゃごちゃやんけ^^え~、左図。

見る人が見ればすぐにわかるらしい有名な碁だそうです。「日本棋院-棋正社 勝ち抜き戦」の第一局で、本因坊秀哉と雁金準一の碁(棋譜)。で、来週の火曜日教室で扱う教材でもあるんですよね…。

こういう碁。

好きな人は好きなんでしょうか。私は大嫌い。『囲碁百名局〈上巻〉』でも取り上げられているんですが、中盤を説明したところの小見出しは「すべては勢い」。

まさにその通りだと思うんですよ。で、そういう「勢い」の碁が大嫌いなんですよね。

むろん途中に何度も打掛を挟む碁なわけで、深い読みが入ってるのはわかる。碁は結局「形」だなんだと言っても「読み」なくして打つことなんてできないものだということもわかる。でもね。こういう碁になっちゃうともう留まりようがないじゃないですか。もう「方針」とか「戦略」なんてことが表現できなくなってしまうように思う。

言い訳になるけど「趣味」で碁をやってる私のようなものにとって、プロのように「全てを読み切った」、「双方最善を尽くした」碁なんて打てないわけですよ。すなわちこういう「勢い」の碁になると「部分をどちらが比較的正しく読むのか」ということでゲームが決まってしまう。そういうのは楽しくないんですよねえ。

ふむと思って火曜日の教室、6月の予定を見直してみた。順に秀格・栄寿・剣正・治勲と扱うらしい。火曜日の教室の棋譜を選ぶ人は、結構「ごりごり」な碁が好きな人みたい。だから加藤先生(剣正)の碁もたぶん「ぶっつぶす」碁が選択されるんだろうなあ。栄寿先生は、もともと私が「最も棋譜を並べたくない棋士」の代表だし…。

そんなわけで。

6月はいつもの「火曜上級コース」をやめて、一ヶ月だけ「火曜進級コース」に通おうかなと、かなり真剣に悩んでいるのでした^^。

2007年06月20日

本因坊戦第四局 ~「現在」と「未来」

「現在」の仕掛け
【 依田九段、「現在」の仕掛け 】
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えと。

今回の本因坊戦に興味のないフリをしていた私ではございます。ただ、この第四局、渋くなかったですか~。いかにも高尾本因坊の「らしさ」が出ていたようで。

例えば左の図ですよ。上は序盤早々の趣向。右上隅って、確かに黒からの「打ち方」が難しいところ。コスミじゃあ馬鹿みたいだし、トビ下がったりするのもなんか屈服感満点だし、だからと言ってツケるわけにもいかない。

だからこのハザマに飛んだ手は面白い趣向で「へ~、さすが依田先生」みたいな感じ。実戦のように白に一回押させて黒引いておけば黒はオサマリ形で、右辺にも好形に(まだ誰も打ってないから好形ってのはなんだけど)なる。「白のオシは黒の注文かなあ」と。

でも(^^)。

こういう「現在」を目的にする「注文」は、どんどんきいちゃうのが高尾本因坊の「らしさ」。「押して引いて黒の注文?」と思っても「そんな相場」なら「注文を外そう」とかせずに「そもそもこんなもんだったじゃない」と言い切ってしまう。私は高尾本因坊のそういうところが大好きなのでした。

下の図も。

今度は左下隅で黒が趣向を見せたところ。方向的には「ここしかない」ところで、私はたいていA。相手のことが嫌いで(笑)、「それでまとめてみろよ、おらっ」という気分のときはB^^。でもどう打ってもこの後の進行ってのは決まり切ってる感じで、「現在」、すぐに黒が良くなったりしない。

そこで見せてくれたのが依田先生のオオゲイマという趣向。

でもこの趣向は、結局下辺を白地にして、左下隅では一手手を戻さなくちゃいけないという結果になった。詳細は棋譜を見てもらいたいんですけど、ここでの黒の一手手戻しと、白が84で継ぎに戻った手。これって似ているようでぜんぜん意味の違う「戻り」ですよね。

即ち黒の手戻しは「そこにないと打てない」という、「現在」の趣向に引きずられてしまった「現在」の処置。一方白84の継ぎは「ここからどうなるにしてもここを継いでおけばいずれご馳走は自分の前に並べられるのだ」という「未来」への投資。

こういうのがね。ほんと、好きなんです。

さらには。上の図で、「現在」的に黒が満足した「趣向」。ここもこの後中央のせめぎ合いになったときに「ほら、注文に乗って並んでおいたのが、今になって白に役だっていませんか?」って展開になってくる。

うう。痺れるなあ。

とくに名を秘すある棋士がね。「そのうち高尾さんが全部タイトル獲っちゃうんじゃないの?」なんてことを言ってました。

他にも好きな棋士がたくさんいるから、全部獲られちゃうとアレなんだけど^^。でもこういう「高尾の碁」を見せられると、ほんとに嬉しくなっちゃうんですよね。

# 弱い奴の感想ですから的はずれの場合があります(^^)。
# そういうときは「優しく」(笑)教えて頂けると嬉しいです(^~^)

2007年06月25日

高尾本因坊に「気合い」はあるのか?

1日目が終わった本因坊戦第5局。とある先生とお話しさせて頂いたんですよ。

「先生はどちらもちですか?」の問いに「アマの方は黒持ちが多いんですかねえ」。「う~ん、多いかどうかはわからないんですが、私は黒持ちです」。

「しかし左上、あの生き方が良いとされることは滅多にないんですけどねえ」と先生。「ああ、あそこはね。でも、あれ、高尾先生が仕掛けたわけですよね?」と私。先生答えて曰く「あれは気合いもあるんですかね?」。

否。

そこは声を大にして答えた私^^。高尾先生が二線に潜って生きるなら、それは「気合い」云々よりも「計算」によるものだと思う。「気合い」ほど高尾先生に似合わない言葉はないんじゃないか。

「う~ん」と先生。

「それよりも先生」と私。「序盤のあの右上のボウシが絶対的に気に入らないんだけど」。「ああ、カラク打ちましたよねえ」と先生。「しかし生きるだけならいつでもあるところに、いきなりやっていくのはどうなのか」。

「まあしかし依田先生の気合いなので善し悪しは言えませんよねえ」。

なるほど。ふむ。まあ依田先生は「気合い」のある先生だからそれはわかる。「しかし四局目、依田先生の仕掛けを普通に受けられて失敗した流れが、まだ続いているように、弱い私には見える」。

その後もいろいろとお話を伺ったんですが、伝達ミスのある可能性もあるので書きません^^。

個人的には「左上隅の潜り」は「計算」かと思っているのです。そして右上隅白からのボウシは「白番中国流をむしろ難しくした打ち方だ」と評価しているのです。

そんなこんなで、明日の碁が楽しみです。

あ、ちなみに封じての話もしました。投票ページのヒントには載っていない手でした^^。

2007年06月30日

今日は大和証券レディース決勝

Wikipedia に大和証券のエントリがあるんですね。今日が第一回レディースの決勝です。

実は行こうかどうしようか、かなり悩んだんですよね。いろいろと教えて頂いて応援している矢代五段も負けちゃったし…。ただ前回見に行った男子決勝の運営が素晴らしかったことを思い出し、今回も出向いてみることとしました。

こういうふうに「きちんとした棋戦」を運営してくださってるところには、どんどん出向いて「おお、人気有るんだな。主催して良かったぜ」と思って頂くこともファンの仕事^^。いや、まあ単純に楽しいわけですけれども^^>大和証券様^^。

対局する加藤啓子先生は一度通っている教室に代打で来てくれた先生。そのとき先生に尋ねた加藤先生の勝ち碁が、偶然にも対小林泉美六段(当時の記事)。小林泉美六段がケイマノツキダシを打ったり、加藤啓子先生が思いっきりアキ三角を打ったり(^^。「形」の勉強になる碁でした。いや、イヤミじゃなく、そのときからたまに「最強の形」ということで「アキ三角」を選択することができるようになりました。

もう二年も前の話なのかあ…。

2007年07月01日

大和証券杯 大盤解説会

行こうかどうしようか悩んでいた大盤解説会。14時開場のところを13時半くらいに行ってみたんですが、ついてびっくり。なんと猛暑の中既に「行列」ができてるじゃありませんか。

開場前からの行列

「お~、囲碁で行列なんて、ペア碁の決勝@恵比寿みたいだなあ」とびっくり。出会ったネット対局場での知り合いは「女流の人気、石田先生の人気、それからまあ黒衣子さんの人気ってのも一応つけておいてあげようよ」(笑)。

で、さらにびっくりしたのがスペシャルゲスト。

高尾紳路先生

写真がきちんと撮れなかったからサイズを小さくしてごまかしてんだけど、これはまごうことなき高尾紳路名人本因坊。「囲碁将棋ジャーナル」での生出演を終えて、そのままお越しいただいたそうで。

高尾先生って、「ややマイナー」な存在から(失礼^^)、一気に頂点に駆け上がってしまったから、あまり解説なんかを聞いたことがないんですよね。でも昨日、しばらくの間実現した石田先生とのW解説は面白かったなあ。ちょっと話を面白くし過ぎたんじゃないかとむしろ心配になってしまったくらい(笑)。

なんか。

碁も「想像してた」小林泉美六段の碁とは違ったし、石田先生・高尾先生の解説も面白かったし、もちろん黒衣子さんも頑張ってたし(^^)。そして言うまでもなく大会運営もしっかりできていたし。とても楽しい一日でした。

大和証券杯 レディースファイナル

daiwafinal.png「これでだいたい白が負けにしたかな」という場面。

石田芳夫九段は「白Bに打たないとしょうがありませんね」。で、実戦はAと打って種石の二子を抜かれてしまって「もうこれは泣いてます」(石田九段)。

ここで加藤啓子五段がなぜ白Bと打たずにAと打ったのか。局後加藤五段は「ワリコミから来る手を見損じていた」ともおっしゃってましたが、読みの前にまずBと打ちたくない理由があった。

それは、

白Bがケイマノツキダシだから

ケイマノツキダシってのは、結構誰かに教わるまでは平気で打ってしまう悪手。私レベルがネット碁を打つと、相手の方は結構平気でケイマノツキダシを打ってくることが多い。

局後の石田九段。「ケイマの近辺を打つなら普通はツケコシで打つんですね」。ああ、そうか。「突き出しは相手を強化するだけで良いことがないので、切らないのなら打っちゃダメ」と私などはよく言います。でも「普通はツケコシだけど、その手をなくすからツキダシはだめ」という方がわかりやすいのかな?

「しかしこの形だと、どう見てもツケコシでは打たないわけです。しょうがないので打つしかなかったですね」と石田九段。

ふむ。とても勉強になった解説ではございました(^^)。

2007年07月02日

横田茂昭九段の惜敗

碁聖戦第一局。

の、前に。私、関西棋院の「前田亮」という棋士のおかげで関西棋院が大嫌いになりました。まだタイゼムに移る前、どこか(ごめん、忘れた)で関西棋院主催の解説会をやってたんだけど、あまりの身贔屓で見苦しいことこの上ない。彼の解説を数局見て以来、取り敢えず「関西棋院」の名を聞けば50歩くらい引いて見るのが癖になりました。

で、碁聖戦第一局。

ある棋士と話をしたんですよ。「序盤、あの盤面は張栩碁聖の碁になるのかなと思ってみてたんですよ」と私。「ええ、そういう臭いもありましたが、黒が『しっかり』打っていましたものねえ」とプロ棋士。「失礼は承知で言うんですけどね」と私。「あの碁を、張栩碁聖を相手に、まとめきれる棋士がそんなにいるとは思ってなかったんですよ」。

その「碁をまとめる」という表現は、話をしている当の棋士から学んだ言葉です。彼は高尾名人・本因坊の碁を指して「まとめるチカラ」という表現をします。だから彼と私の間で言う「まとめる」という表現は最大限の賛辞。

「でも、とりさんは知らないんだろうな」とその棋士。「横田先生が強いことというのは、ずっと前から有名な話なんですよ」。今日の碁を(コウになったところまでしか見てないけど)見て、私もそれは納得しましたよ^^。

「次の局だよね」と私。「一局目、本来は勝っていたはずの碁だったと開き直らないと次が辛いよね」。答えてプロ棋士曰く。「そういう風に開き直るためには相当な経験や自信が必要だと思いますね…」。

関西棋院は、前田亮六段の生中継を見れば本当に心から大嫌いです(もちろん会ってみれば「良い方」である可能性は非常に高いけど)。そんな思いもあって、碁聖のタイトルはぜひとも防衛して貰いたいと思ってる。ただ、今日の「まとめるチカラ」はまた見せてもらいたいな。

今日は「予想以上」にびっくりしたんだけど、次は十分に「横田茂昭は一流棋士」の思いを胸に観戦させて頂きたいと思っているのです。

2007年07月10日

日本棋院ボールペン from 富士通杯

a ball point pen from nihon kiin# 誰か欲しい人がいらしたらあげます。言って下さい。一応未使用箱入り^^
# 決して「こんなもんいらねー」じゃなくて、グッズ、たくさんあるのです^^。
# 送るのは面倒だけど…

日本棋院ボールペン。これは富士通杯の「お土産」です。「表彰式後」に大会アンケートを提出した人へのお土産。運営側としては表彰式ががらがらの中で行われるのは避けたかったんでしょうね^^。

優勝した朴永訓九段は来日日だったかその近辺がお母様のお誕生日だったとのこと(正確なところは忘れちゃった^^)。お母様に「プレゼントは何がいい?」と問うたら「富士通杯」と言われたそうです。「まさかと思ってたけど本当に富士通杯をプレゼントにできて嬉しいです」と優勝インタビュー。予想してなかった「ええはなし」を聞かされて、会場も拍手喝采でした(^^)。

大盤解説会自体は「人が来ないんじゃないかと心配してました」と片岡聡九段が言う通り、出だしは結構ガラガラでした。いつも来てる人たちも「日本代表二人のうち少なくともどちらかは!」と思っていて、きっとその失望で来場を躊躇ったんじゃないのかな。かく言う私もそのパターン。でも開始時刻には「まずまずの入り」になっていました。

片岡九段の解説で、すごく当たり前なんだけど「そうなんだよな」と思ったことがあったんだけど、それは別記事に。

尚、今回で20回目を迎えた富士通杯。会場に第一回富士通杯の大盤解説を見に行った方もいらしてました(複数)。ちなみにネット対局場で有名な陰日向な方も第一回富士通杯の現場にいたとのこと。

思い起こせば1回戦だか2回戦の大盤解説の後。ふと通りかかった張栩九段に「ありがとうございました」と言えば、そこらの人全員を巻き込む拍手になったりしたんだった。日本代表棋士の結果は3位と4位ということでやや残念だった。残念だったけど、ファンとして非常に楽しんだ大会でした。

ありがとうございました>棋士の先生方、大会関係者の方々。

え~と依田先生。表彰式に出席してくださってありがとうございました^^。

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