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囲碁本 アーカイブ

2007年03月10日

『一撃三変 覚のサバキ』

前も記事に書いたように、エース交易「ゴールデンレディース」を観戦に行くと、『覚のサバキ』がついてきました^^。

もらってすぐにちらと見てみたんですが、なんだかいきなり解説が難しそう。むむっと思い放置プレイだったんですが、今日ちょっと読んでみました。

読んでみるとこれは「サバキの How To」ではなく、覚先生の自選譜集と位置づけるものでしょう。「踏み込む」「すぐ動く」「捨てる」「フリカワる」の各章毎に、いくつかの棋譜(ポイント図)を掲げてます。そのそれぞれのポイントで、覚先生ないし他の棋士が「どのようなことを考えて打つべきだったか」ということを示したもの。

ふむ。

棋譜並べをしていると、あるポイントでの一手を考えて、その一手が理解できればあっという間にその棋譜が記憶できるということがよくあります。そういう意味でこういう「ポイント解説」はアリ。

覚先生に「サバキ方」を教わるというのではなく、覚先生の打碁を、覚先生のポイント解説に基づいて並べるための本でしょうね。いくつか並べてみましたが、確かにポイント解説があれば、普段より棋譜並べが簡単に感じます(^^)。

尚、余談ですが、本局一局目に掲載されている棋譜は、私が対局場現地の大盤解説で見た碁でした(第16回富士通杯・準決勝、対李世石)。この碁、打ち終えた直後に覚先生はじめいろんな先生に意見をお聞きしました。

覚えている内容もあるのですが、当時の私、今と比較してもむちゃくちゃ弱い^^。先生方に迷惑もかかりましょうから、紹介は控えさせて頂きます(^^)。

本書も「並べコンプリート」を目指す対象として面白い本です。棋譜は総譜が掲載されているわけではありませんが、私たちには Kombilo がある(^^)。また、棋戦名などはきちんと掲載されているので、Kombilo がなくても入手方法はいろいろありそうですね。

2007年03月15日

囲碁講座4月号が届いた。

「囲碁講座」の4月号が届きました。4月からは「やっしー&陽光の楽しく上達」。左に載せたアマゾンのリンク。リンクを張った時点で画像がないんだけど、そのうち掲載されるのかなあと取り敢ず張ってみた(^^)。

うちでは、お世話になっている矢代先生が講師だと言うことと、それから自分の棋譜が載っているので^^、記念・年間購読となりました。

これまで「囲碁講座」をまじめに読んだことがなかったんですけど、これ、結構良い雑誌ですね。NHK杯の詳細解説が載っているのもいいなあ。

トーナメントが煮詰まってきて、このところ毎週のようにNHK杯の棋譜を並べてるけど、「囲碁講座」があると、、、え~と、「テレビ観戦」「棋譜並べ」「週刊碁」「囲碁講座」の都合4回楽しめる(^^)。

なんかテレビの囲碁講座自体は「見ていて面白いけど、基本的には卒業してる?」なんてエラソーに構えてたんですよね。生意気だったと反省しました。

掲載譜の方は

ここまで、黒も白も、双方うまく打っています。七子局のお手本と言っても、いいかもしれません
との評。

うん。まだ申し込んでいなかったとしても、これを見た瞬間に年間購読となったでしょう^^。

尚、この棋譜。矢代先生が手ずから採譜して頂いたものです(^^)。

2007年04月09日

ずっと欲しかった本が来た!>利かし、利き筋

私がここ2年ほどずっと欲しかった本。「利き」に関する本(らしいもの)が手元に届きました。「らしい」と書いているのはまだ序章しか読んでいないから。

前々からね。「利かしの善し悪し」や「利き筋の多寡による打ち方の変化」に関する本が欲しくて溜まらなかった。何人かの先生には「利き筋から見る碁の打ち方」なんて本をぜひ出して欲しいなんてお願いもしていたんですよね。

ある先生は「う~ん、あまり面白そうじゃない」^^。ある先生は「研究会ではよくやってるんですけどねえ…」。でもついに大御所から出たのが左上に掲載している『「利かし、利き筋」集中講義』。まさか小林覚先生が書いてくださるとは思ってなかったな。

で、棋院で探していたんだけどちょっと見つからなかったから、アマゾンで購入しました。

ファースト・インプレッション。

帯、嫌いです。「アタリは最後まで利かすな!」。

この帯を見た瞬間は相当にがっかりしました。この「アタリは利かすな」ってのは級位者の教室でも頻繁に言われること(まあそれでも打っちゃうわけだけど(笑))。この「アタリは利かすな」レベルの本が欲しくて小林覚の「利かし」に関する本を買ったわけでは絶対にない!

これがもっと名の売れていない棋士の本であれば、もしかするとこの帯を見ただけで買わない決断をするかもしれないくらいに嫌いです。

ただ、帯ってのは往々にして著者にも相談せず、かつ、ただ単に刺激的な言葉を選んで付けられるもの。小林覚先生の本であれば、帯だけで読むのをやめることはやめましょう^^。

序章。

最初に出てくるのは利かしの定義。これはかなり好感が持てます。


  1. 先手を取れる

  2. 得できる

  3. 相手からの反発の手がない


まあ言ってみれば当たり前の定義。しかし本書を通じてこの指標に戻って解説しようと試みているらしいのは、解りやすさの観点から考えて良いですね。

そしてテーマ図1~4で、低級者の悩みそうな「利かしと味消し」の解説を行っています。これまた想定読者からすれば「当たり前」に見えますが、最初に定義を明らかにするという意図で頷けるものです。

但し、おまけのようにくっついているテーマ図5。これはシチョウ当たりに関する話なんだけど、これは「利かし」のテーマから離れてしまっているように思えます。再度個々で「読むのをやめようか」という気持ちを持ってしまう立ち読み読者もいるんじゃないかな。このテーマ図5の解説を読んでも、この「シチョウ」が、本書のテーマにどう絡んでくるのかはあまりよく見えません。

そして序章の最後。よくあるように本書の構成を示しています。それによれば


  • 第一章のテーマ「利かしの判別」

  • 第二章のテーマ「利かしのタイミング」

  • 第三章のテーマ「様子見の利かし」

  • 第四章のテーマ「プロの実戦に学ぶ利かし」


とのこと。

ふむ。本書は「利かし」の本であって「利き筋」の本ではなさそうな感じで、やや残念な印象はあります。「利かし」だけを扱うならば、既に趙治勲の『キカシの哲学』という好著がある。あるいは李昌鎬の自選解説本の多くも、多くが「利かし」をテーマに語っている。

ただもちろん。扱うテーマが「おざなりにして良いテーマ」なわけではなく、むしろ初段とその上(日本棋院二階比)を分けるメルクマールであるとも言える。

そういう点を、タイミング良く、分かりやすく整理しているのであれば面白い本だと言えそうです。

序までを読んだ総評。

最近の棋書は、いくつか棋譜解説を載せてそれにテキトーなタイトルを付ける本が目立つように思っています。しかし少なくとも本書はそのような安直な作りではなく、きちんとテーマ解説を試みる本であるようです。その点で「利かし」に関する知識のない方には現時点でお勧めできる。

各章の内容については、また機会があればレビューしてみたいと思います。

どこをヨムべきか ~ 『至高の決断』

本書は買わない予定だった。

まず、昨今の棋書を巡る風潮。テキトーに棋譜を選んでそこにちょこっと解説を入れ、それを「テーマ毎に集めた風にする」傾向があるように思っていたから。

そのノリで作れば『至高の決断』という本は誰にでも作れることになる。テキトーな棋譜を持ってきて「次に山下棋聖はここに打ったんですよ~、すごいですね~」と書いて、それを100枚も集めれば書籍分の分量くらいになる。

だけど本書、手に取ってみるとぜんぜんそんな本じゃない。監修者の小松英樹九段が棋譜を選び、それぞれのポイントでの「次の一手」を山下棋聖、依田九段、井山七段に読み筋を含めて解説してもらうという内容。そしてさらに小松九段の解説が付く。

# 結構有名な譜が集まってるけど、3人とも知らないフリをしてるのかな…。
# 問題図を見ただけで私にもわかる譜があるんだから、3人とも知らないとは
# 思えない。

今日 Amazon から到着したので、まだ第一問の武宮九段の碁について流し読みした程度。その第一問を読んだ限りでは「どこを読むべきか」という面で、非常に役立つ本という印象を受けた。

たとえば、第一問は5級(日本棋院二階比)以上の人なら誰でも知ってる「急所」が放置されたテーマ図が出てくる。そして皆、その急所にどう対応すべきかというところから読み始める。

ここでまず、その「急所」がわからない人は、なぜそこが急所と言われるのか、一般的にこういう急所でどういう手が打たれているのかを他の本で勉強することもできる。少し敏感な人ならこの段階で「急所を逃すことの悪さ」を学び、厚い碁が打てるようになる。

次に急所を愚直に守ってヤレないというときに、回答者たちは「石の働き」を求めて読み始める。ここで「急所」を理解している人は、「どうなれば働いていると言えるのか」という知識を得ることができる。さらに「働き」を求めるときに、相手から飛んでくる可能性のある着手について「手筋」の勉強にもなる。

これはなかなか面白い。さらに問題に使用した譜については、ほとんど総譜がついているみたい。Kombilo を使わずとも自分で総譜が並べられますね^^。本書の問題を理解しながら総譜を並べれば、さらに棋譜並べの面白さが増すこと間違いない。

まあ回答者の人選について山下・依田・井山ならむしろ山下・依田・高尾だろうとか、張栩はどうしたんだと言いたい気持ちもある^^。あるいは思い切って青葉かおりを入れてみろとか^^。

私、青葉さんについては、時期を追うごとに大成長していったように感じたNHK杯の聞き手でむちゃくちゃ評価しているんです。ただ、まだ一般棋戦で名前を聞く活躍をしているとは言い難いみたい。ならばそんな彼女なりの「プロの決断」は、ある意味で興味深く勉強になるはず(まじでイヤミじゃないんです…)。

本書、面白いなあ。類似企画で数冊はいけそう^^。ある意味研究会を紙上に起こした感じなんですかね。「弱い棋士」による類書も面白いかもしれませんね。「プロでさえハマル最低の決断」とか^^。いや、これもイヤミじゃなく、本気で面白いと思っているんですよ…^^。

2007年04月12日

滑稽なファン心理

全く、ファンってのはテケトーで勝手なもの。

「古碁にあまり興味はない」と言いつつ、大好きな依田先生が知得に私淑しているという話を読んで、さっそく『泰然知得』を入手してしまった^^。

この「古典名局選集」は、ミーハーらしく『秀麗秀策』を持っている^^。ただ、古碁のなんたるかも全く意識せず、本当にミーハー心で買ってみたもの。数局並べただけで放置されてる。

私の場合、現代の先生方の碁を並べ、そしてチャンスを捉えて実際にその先生に碁の内容を質問することに楽しみを感じたりする超ミーハー(苦笑)。秀策並べたってなかなか Sai に会えないから直接聞くことができないんだよなあ^^。

そんなこともあって(そうなのか?)古碁をあまり並べてこなかったけど、火曜教室の「歴代本因坊」シリーズの影響もあって、最近ちょっと古碁を並べてる。昔、ハッピー・マンデー教室で頂いた『囲碁百名局』なんかもようやく役立ってる?

そんな流れで「大好き」と言っている依田先生が知得に私淑することを今更知ったという次第。

左上にあげた『泰然知得』の著者はもちろん依田紀基九段。まだ全く譜を並べてないんだけど、解説文に「依田テイスト」があって、読んでいるだけでも結構楽しいですよ。

僕の十代二十代の頃の勉強法は、もっぱら古碁を並べることでした。偉大な先人たちは数多くいますが、その中で最も興味を引かれ何度も並べ返したのが、知得だったのです。
『泰然知得』はしがき

依田先生の十代二十代と言えばもう十分強い頃。そんな頃に「古碁」を、かつ「知得」を多く並べたと言うのなら、私も並べてみたい^^。

中国の常昊くん(現中国ナンバーワン棋士(引用者注:執筆は2003年))が僕にポツリと呟いてきたことがありました。(中略)「李昌鎬(韓国ナンバーワン)にどうしても勝てない」(中略)。僕は『知得全集』全四巻をプレゼントしました。その後彼は、一生懸命に並べてたみたいですよ。

むむ。そうか。依田先生から常昊さんにも「つながり」が持てるわけだな^^。ますますミーハー心を満たしてくれる(笑)。

「ダメの妙手」と呼ばれて有名な元丈との碁については

その高名な一手については解説の中で触れますが、僕にはこの一局は「ダメの妙手」というより「元丈としては非常に不出来な碁」という印象の方が強いですね」
とばっさり^^。

こういう依田トークに触れているだけで「知得はきっと面白いに違いない」なんて思いこんでいるミーハーが、私です(笑)。そのうちに安井家の系譜とか語り出してもなま暖かく見守ってやってください^^。

収録期負数は18局。コンプリートを目指すのに、まずは適当な局数ですね(^^)。

2007年04月15日

棋書の表紙買い?

Yoda, such young.富士通杯大盤解説会が行われた日本棋院。書籍売り場で見つけたのは『21世紀の旗手―依田紀基、タイトル獲得への歩み』(左の写真はいつものようにクリックすれば拡大します)。

これ、買いそうになりましたよ~。依田さん、格好良すぎませんか^^。いえ、普段の依田先生が格好悪いとかそんなこと言ってません。大好きな棋士で、外見も格好良いと思っていますとも!

棋書、気になったらいつもは中をぱらぱら見てみるんですよね。でもこの本は、ずーっと表紙を眺めて悩んでいた(笑)。

ちなみに今、Amazon で調べてみると新刊はなく、ユーズドが 3,800 円で売られていました。むむ。これは買いなのかもしれません^^。

2007年04月24日

序盤の論点潰し

碁の家庭教師に来て頂いたり、教室に通ってすごく良いことは「論点潰し」ができること。「普通打ちませんね」という形を、その変化を含めて徹底的に質問できるのはとても勉強になります。

で、今、ちらと読み返しているのが左の『銘エン流 石の動き「広い方から押し込む」』。

本書、NHK講座(王銘エン先生の囲碁講座の頃(2001年)はまだ碁を知りませんでした^^)をまとめて、リライトしたもの。購入したのはずいぶん前なのですが、当時の私にはまだ読みこなせなかったようでずーっとしまい込まれていました。

まだ最初の方をつらつら眺めているだけなのですが、これ結構序盤における「論点潰し」みたいなニュアンスがありますね。

「序盤ってのは自由だ」と、往々にして言われるんだけど、やっぱり「打つべきところを打ってのちの自由」。「打つべきところ」を探すのに本書は結構役に立ちそうです。

まあベースにあるのはメイエン先生流の「押し込む」発想。でも「とにかく広い方から」というひとつ覚えじゃなく、「ほ~、そんなところにそんな手があるのか」とか、「なるほど、ここは相場で変化すればこんな形になるのか」ってのも理解できそう。

と、書きつつ、昔本書を中途で放棄した理由を思い出しました。

最初の数問ね。「広い方から」というとき、簡明に「路数を数えましょう」という感じなんですよ。それが数問後には「幅の広さだけでなく強弱に関わる広さもあります」なんて話になる。どういうところに手があって、どういう形なら手厚いのかなんて知らなかった当時。「あんだよ。結局『ちゃんとしたところに打ちましょう』ってことでワケワカメじゃん」なんて思って読むのを止めたのでした(笑)。

うん。誰にもそういう時代、ありますね^^。あまりこばぴを叱るのをやめよう、、、と、思い立っても想定の範囲を超える馬鹿をやってくれちゃうのでやめられないんだよな…。

2007年07月01日

『文人囲碁会』 by 坂口安吾

青空文庫に坂口安吾の『文人囲碁会』という作品が登録されました。

ごく短いエッセイで、内容も取り立てて言うまでもない程度。でも我らマイナー趣味仲間は、こういう「メジャーとの関わりをもちそうなところ」は逃しませんね^^。

2007年07月04日

三村智保の「石の形」

おっかしいな。私、前に三村智保九段の『石の形 集中講義』のレビューを書いていませんでしたか? 個人的な事情でもしかすると書いてなかったかもしれません。

今回読了したのは左の本。この本は右の本の「続編」のような位置づけです。

どうもレビュー記事を書いていなかったようだけど、まず右の「集中講義」、素晴らしい本なんです。とある級位者が「とりさん、すげー本見つけちゃいました」と紹介してくれた本。彼はよく勉強してるんだけど、碁に触れる機会が少ないせいもあって、わりと評価が甘いんですよね^^。だから「うん、あなたが言うんだから水準くらいはあるんだろうね」と偉そうに勝手判断してた。ところが入手してみると本気ですごかった。

よくウワテやプロと打つことがあると「ここは形」とか「それは形が崩れてる」なんてことを言われますよね。私も「棋譜並べ」だけで棋力を維持してる面があるから^^、しばしば「そんな形、見たことない」なんて偉そうに言ってみたりします。

そして三村九段の『石の形 集中講義』は、その「形」の「考え方」を示してる本なんですよ。あたかも「感覚」で身に付けるしかないような「石の形」。それをきちんと論理的に、かつわかりやすく説明してる。私のように中年になってから碁を覚えた人にはとくにお勧めのように思います。

と、前フリが終わってようやく今回読み終えた方の話。『石の形 矯正トレーニング』。こちらは前著に比べるとやや「問題集」寄りになってます。ただ、その問題が最終章を除いてすべて「説明したことだけを問う」問題になっているんですよ。

すなわち「裂かれガタチはいけません」と説明する章があれば、そこに掲載されている問題は全て「裂かれガタチ」に関する問題ばかり。したがって回答者には「ヨミ」が必要ないんですよ。「ああ、裂かれガタチがいかんというなら、自分が裂かれないように、相手を裂くように打てば良いのだな」と思って解けば全問正解。

「そんな安易な!」と言う人もいるかもしれない。「囲碁とは即ちヨミである」と、こういう「カタチ」に頼ったやり方を嫌悪する人すらいるかもしれない。

そういう人には三村九段の言葉を引いておきましょう。即ち

「かなりの高段者になれば別ですが、ほとんどのアマはこういうところで考えてはいけません」

これ、実は極論でもなんでもないんですよね。昔、私が大会で相手に九子置かせつつ5分しか時間を使わずに打って勝ったという記事を投稿しました。私に九子置くくらいだから相手は弱い。そういう場合「カタチ」だけで打っていて碁は負けないんですよね。ときに「俺もちょっとくらいは読まなくちゃいけないな」と自省することはあるけれど^^、でもどうせヨミ抜けする私程度のヨミ能力であれば、私は自分の「カタチの知識」を信頼してる。

そういう意味で、本書のように「このカタチに気を付けて」と説明した直後に「カタチだけ」で解ける問題を掲載しているのは面白い試みです。読者もいつの間にか「わかんないけどだってカタチじゃん」なんて言えるようになりそうな気がします(^^)。

「矯正トレーニング」だけでも十分役立ちますが、個人的には「集中講義」から続けて読むことをお勧めします。この二冊を続けて読めば、いつのまにか「カタチ通」になっていることと思います(^^)。

2007年07月09日

石田章先生の詰碁本

life and deth igo problem book from ishida akira 9pえ~っと、これ。

昨日の記事に書いた「みぞっちの買った詰碁本」^^。溝上先生が買われた瞬間「お、この本か!」と携帯で記録しておいた写真。

基本、携帯の写真って後で捨てちゃうことが多いんだけど、結構うまく写っていたので flickr に載っけておきました^^。

さあ、君も。みぞっちの買った詰碁本で勉強してみないかっ^^(石田章 詰碁傑作選 ~基本手筋の反復練習~ (マイコミ囲碁ブックス))。

で、昨日の記事を読んだこばぴに言われましたとさ。「あれ、M田。解けない問題ばかりだったの?」。っるせーんだよ>こばぴ。俺は「ぱらぱら」見たら解けないっつったんだよ。ちゃんと「さあ問題解くぞ」とやれば解けるに決まってんだよ…

多分…。とりあえずいくつかは解けて欲しい…

2007年07月23日

『東大教養囲碁講座』

好著でした。別のところにも書いたんだけど、最近「光文社新書」が頑張ってませんか。どうも「新書発刊ブーム」の頃以降に出た新書ってのは眉唾で読む癖がついてるんだけど、なんだかちょっと光文社新書は頑張ってる。

東大での囲碁講座を文書に落としたものなんだけど、その講座は、

全くの初心者を対象とした、成人のために囲碁入門指導法の開発と実践を目的
としてる。

そしてその目的のため、

  1. 「石埋め碁」で囲碁のルールに慣れる。
  2. 「決め打ち碁」で、布石の考え方を身につけ、初心者でもすぐに終局まで打てるようにする。
  3. 「囲碁の心得」の形で、言葉を積極的に使って上達を図る(傍線引用者)。
ということを、授業の特徴としてる。

「石埋め碁」や「決め打ち碁」が何かは本書を参照して頂くとして。3番目の説明を詳解して

中学生以上の人が囲碁を学ぶときには、小学生が学ぶときのように、理屈抜きにひたすら打って試行錯誤で学ぶのではなく、囲碁の基本的な考え方を言葉を通じて学ぶのが、いいのではないかと思います
とある。

「得たりっ」なわけですよ^^。

何度も書いてるけど、私も 40 歳近くになって碁を始めた。だから「囲碁語」はほとんど全て「日本語」に翻訳して碁を打っています(そうでないところに関する「気付き」もあるんだけど、長くなるので略)。だからこそ入門者と打つときに、「呟き碁」を提唱したり、打ちながらのエクスキューズ(言い訳)をきつく咎めたりしてるんですよね。

一般の囲碁教室なんかだと、人それぞれの目標やモチベーション、あるいは理解度なんかもあるので、囲碁を理解する際の「言葉」の援用にも限りがある。だけど大学の「講座」であってみれば、それぞれについて「ほぼ均質である」ということが想定でき、その想定に則って効果的に囲碁学習を進めていくことができる。

東大囲碁講座とは、上に書いたような「背景的目標/前提」に則って、如何に囲碁を学習させるかということが書いてある。そしてこの目標・前提に則った教育法は「大人にとって」最も効率的な指導法だと、私も、考えているのです。

惜しむらくは本書。独学に利用するには「やや大変」なところがあるでしょう。即ち後半、とくに十九路盤の説明部分になると、紙面に結構長い棋譜が提示されるんですね。講座と同様に学ぼうと思えば、そういう棋譜をきちんと並べて学習していかなくちゃならない。

「初心者」に棋譜を並べるのは無理だろうと思う。またちょっとでも碁が打てる人には「わかりきったこと」もある。だから本書のエッセンスをきちんとくみ取りながら、ステップバイステップで本書を「実践」するにはそれなりの「忍耐」が必要になってしまうかもしれない。

また、教室などでの「指導メソッド」に使う場合にも若干の問題がある。それはすなわち日本棋院の教室に於けるような「お客さま相手」の場では使いにくかろうということ。「お客さま」には「打ちたい」人もいれば「勝ちたい」人もいるし、「学びたい」人もいる。とくに「勝ちたい」人を「学習」の方向に向けるのはほとんど無理と思う。

結局「実践」として使える場は非常に狭いかもしれない。でも本書に書かれたような「メソッド」があることを知らしめるのは非常に大事なことと思う。

初心者の大人すら「感性」とか「自由」とばかり言い募る風潮へのカウンターになってくれればなあと思ったりもするわけです。

尚本書、冒頭に著者の一人である兵頭俊夫(東大教授)の書いた、囲碁を学ぶことによる効能が列挙されています。自分が言ってることに似てるからってのもあるんだけど^^、いたずらに「囲碁で頭が良くなる!」とか言い募るより、よっぽど説得力があると思うので、最後にこの部分を引いておきます。

  1. 基本を理解し、錬磨して、工夫することの重要さを学ぶことができる。
  2. 状況を判断して、自分の責任で決断し、実行したことの結果に責任を持つ習慣が付く。
  3. 見ているのに見えていないことがよくあることを、自覚させてくれる。
  4. 欲張ると破綻することを思い知らせてくれる。
  5. 正しい大局観と正しい局所的判断の両立ができるようになる。
  6. 先を読む力がつく。
  7. 考える習慣がつく。
  8. 負ける経験ができる。

P.S. 尚、ブルーバックスの『進化しすぎた脳』あたりを併読すると、また得るものがあると思います(^^)。

2008年06月15日

『プロ棋士の思考術』 依田紀基

まだ読んでみてもいないのですが、さっきメールボックスに Amazon からのお知らせがやってきました^^。

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