第五局。白10の白番中国流と、白12の打ち込みへの下ツケを見て「これは依田挑戦者が一局返すのか」とも思ったんですよ。
第四局は、依田挑戦者が「やった」ところ、そこが後に本因坊側に利するような形になっちゃった。普通は「注文が通る」のは「良いこと」とされてるけど、どうも高尾本因坊に「注文を通す」ことは、そのまま良いこととはならない感じ。
白番中国流は「右辺の打ち方がないから」。打ち込みへの下ツケは「おさまっちゃえば良いから」。この発想は「白からの注文」じゃあないですよね。第四局を踏まえたこの序盤、これは白がいけるかななんて思った。
そこから黒25までは一本道。だけど白26で「これは本因坊防衛」と信じました。すなわち右上隅小目+シマリへのボウシ…
「角番ということもあっての気合いでしょうね。善悪は言えないと思います」と、あるプロ棋士。しかし左辺中国流じゃないか。中国流に構えた以上、右上方面に関しては打つ「タイミング」というのがあるんじゃないか。しかも右上は「生きるだけ」ならいつでも打てる。
「しかしあの稼ぎ方は『最も稼いでいる』打ち方ですからねえ…」と前出のプロ棋士。とある別の棋士は「この碁で驚いた手が3つありました」と言いながら「右上のボウシを評価できる(認める)棋士はほとんどいないんじゃないでしょうか」。ちなみにこの棋士が驚いた3点とは、このボウシと、左上白オオゲイマへの黒からの詰めの手と、それから下辺の「捨て石」。
この碁。左上への「スニークイン」が「勢い」なのか「計算」なのかで見方が異なるんじゃないかと前の記事に書きました。左上を決めてしまったので、碁は細かく見えたけれど、私の主張ではそれは「高尾本因坊の計算」。なので細かくなってもそれが「勝つ道」と高尾本因坊が思っていたのなら、この碁は終始本因坊優勢だったんじゃないかと感じる。そしてそのきっかけは右上のボウシだと思ってる。。。
ところで前出「3つ驚いた」棋士が驚いた2つ目の手。それは黒51。この手は見ている誰もが感じる「高尾の手」。
これを見た瞬間に私は就位式に行きたくてたまらなくなったのです^^。そして高尾本因坊に尋ねてみたい。即ち対局中の高尾本因坊、いったい自分の打つ手が「高尾らしい手」だということを意識して打つことがあるのかどうか^^。「む~、これ打つとまた高尾とか言われるかな~」なんて。
どなたか高尾本因坊の身近な方。尋ねてみては頂けませんか^^。
