前回の話で、「逆転の発想」で棋士と(一方的に)親しくなるという話を書きました。
宮崎龍太郎先生の話とはちょっとずれるんだけど、この技(?)、結構使えます。
たとえば武宮陽光先生との最初の出会いは、小林覚先生が日本棋院市ヶ谷本院で挑戦者決定戦を打っていたとき。この対局、中継もなくて、情報がなかなか入ってこない。苛立った私は「行ってみればなんとかなる」と日本棋院まで出かけてみたんですよね。
で、日本棋院に着いてはみたけれど、「関係者」なんかじゃない私はむろん対局室に入れたりするわけじゃない。もちろんそんなことは分かって行ってるわけで、作戦は「出待ち」。
「ふ~」と棋院入り口に到着するとさっそく棋士の集団が歩いてくる。見てみると残念ながら直接話したことのある棋士はいない様子。かつ、実力的に拮抗した先生方のグループで、誰に声をかければ良いのかわからない。そんなときは「縁者」にまで視野を広げて判断の法則。するってえと武宮陽光先生が一番メジャーな棋士。
なんでこうしてメジャー棋士を見分けるのかってぇと、メジャー棋士は即ち「ファンの扱い」に慣れているはずだから。こちらが少々失礼な態度をとっても「有名税」と諦めてくれるから。
「陽光先生っ!」。
呼んでみましたよ。こちらを見た陽光先生だけど、むろん面識はない。「果たして俺を呼んだのはあそこのおやじだろうか?」と訝しく思う陽光先生。ここで「実はわたし、、、」とか自己紹介を初めてしまうと「すみません、ちょっと急いでいて」なんて逃してしまうことになる(爆)。速攻で本題に入るが吉。
「覚先生はいかがだったでしょうかっ!?」。
文脈なく本題(笑)。「えと、なぜこいつが、おれに、覚先生のことを…?」と考えるけどわけわかんない陽光先生。もちろん「必然性」ないわけだから、陽光先生にはわからない。でも「メジャー棋士」の陽光先生だけに「ファンを放置プレイするのは悪いこと」という先入観もある^^。
「え、え~と、覚先生が厚い感じのようです」。
いえ~すっ。「ああ、どうもありがとうございましたっ」。お礼を言って立ち去る私。
「あのさぁ」と後刻私に突っ込む友人達。「知らない先生に、いきなりその人本人のことじゃないことを尋ねるのは失礼なんじゃないの?」。
お~、いえす。言われてみなくてもその通りだ(笑)。よって発動するのは「失礼なことやっちゃったらまぶだち」の法則。
次に出会った陽光先生は市ヶ谷駅で携帯電話中。「わ~い、(まぶだちの)陽光先生だ~」と手を振る私。焦る陽光先生。
「あ、ちょっと待ってね」と携帯電話に会話。「なんか今、その、、、ひ、ひとが用事が…」と携帯電話を切る先生。
「陽光先生っ。応援してます。さようなら」。
「え、あ、その。ありがとうございます」と、再度携帯を握る先生。「うん、終わった。いやその(わけわかんないやつでさ)」と会話してる。
む~。ぼく、「陽光先生以外のこと尋ねたから失礼したよな」という意味で、今度は「他の棋士じゃなくあなたを(も)応援してますよ」ということを伝えたかったんだよな。
「おめ~、なにやってんだ」とさらに突っ込む友人達。「携帯で話してるときに強引に話しかけるんじゃねえよっ」。
あれ~。失礼に輪をかけちゃったのか(苦笑)。ならば発動するのは…(以下無限ループ)。
そうこうして「まぶだち度」を高めた私。「ヤッシー&陽光」講座で、棋譜も検討して貰えることになったのでした(違うだろ(大笑))。
えと。「今村俊也先生版」、「山田規三生先生版」も書こうと思ってたのに、どえりゃ~長くなってしまったので、また機会がありましたらm(..)m。